春学恋愛部
翌日。下駄箱前。

柚果が靴を履き替えようとすると、やたらと大きな声で話す女の人の声が耳についた。

「昨日海斗に呼び出されちゃってー、もう散々、付き合わされちゃった」
「やっぱりあのデブじゃ、やる気も起きないんじゃない?
何で付き合ってるってんだろうね~」

(私にわざと聞かせてる…?
それに、昨日?
あの後…付き合ったって…やるって…どういうこと?)

胸がザワザワして、苦しい。
めまいが起きて座り込む。

「大丈夫?!」
声をかけてきたのは鈴花だった。

「あ、うん、何とか」

弱々しい声で返事をして、鈴花と共に教室に向かう。
柚果は、昨日の出来事、朝の会話を話さずにはいられなかった。
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