春学恋愛部
放課後。
今日は海斗のバイトが休みだから、一緒に帰れる日だ。
ホームルームが終わると、柚果は下駄箱前へと走っていく。
しばらくすると海斗が来て「行くぞ」、と歩き出した。一緒に下校するのも久しぶりで、柚果は嬉しくなる。
「ねぇ、海斗は体育祭、何に出るの?」
柚果が聞くと海斗は面倒くさそうにあくびをしている。
「リレーは間違いないだろ。騎馬戦も出てくれって言われるんじゃねぇ?去年は仮装レースに出さされたっけな…」
「仮装レースって何?」
柚果が尋ねると、海斗は苦笑いした。
「コースの途中に段ボールでできた部屋があって、中にある服に着替えて、早くゴールできた奴が勝ちってやつ」
「へ~、海斗は何着たの?」
「………タキシード…」
それは女子に騒がれただろうなぁ。
海斗は嫌がるだろうけど、見てみたい。
柚果はこっそり想像して笑いを噛み殺す。
「お前、想像してニヤついてんじゃねーよ」
海斗に頭をグリグリされながら柚果は、
今年も出てほしいなぁ、と思っていた。
今日は海斗のバイトが休みだから、一緒に帰れる日だ。
ホームルームが終わると、柚果は下駄箱前へと走っていく。
しばらくすると海斗が来て「行くぞ」、と歩き出した。一緒に下校するのも久しぶりで、柚果は嬉しくなる。
「ねぇ、海斗は体育祭、何に出るの?」
柚果が聞くと海斗は面倒くさそうにあくびをしている。
「リレーは間違いないだろ。騎馬戦も出てくれって言われるんじゃねぇ?去年は仮装レースに出さされたっけな…」
「仮装レースって何?」
柚果が尋ねると、海斗は苦笑いした。
「コースの途中に段ボールでできた部屋があって、中にある服に着替えて、早くゴールできた奴が勝ちってやつ」
「へ~、海斗は何着たの?」
「………タキシード…」
それは女子に騒がれただろうなぁ。
海斗は嫌がるだろうけど、見てみたい。
柚果はこっそり想像して笑いを噛み殺す。
「お前、想像してニヤついてんじゃねーよ」
海斗に頭をグリグリされながら柚果は、
今年も出てほしいなぁ、と思っていた。