クールな社長は懐妊妻への過保護な愛を貫きたい
慣れた様子に少し不安を覚えたものの、先ほど聞いた話もあって、バーとはこういうものなのだろうと考える。
「恋人になれるかはわかりませんが……お話相手になっていただけると嬉しいです」
「うん、ぜひ」
私に話し相手ができたからか、バーテンダーは別の客のもとへ向かってしまった。
すっかり心を許していただけに寂しさも感じたけれど、今は新しい出会いに集中する。
「あなたが恋人募集中なんて信じられないな。かわいいのに」
「そんなことを言われたのは初めてです」
「じゃあ、周りの見る目がないんだ」
「そうは思いませんが……」
「僕はきれいな人だなってずっと思ってたよ」
「……ずっと?」
「うん、結構前から店にはいたんだ。向こうの席にいただけで」
「あ、そうだったんですね」
(じゃあ、そのときから私を見てた……?)
照れるより先に線を引いてしまった自分がいる。
タイミングを見計らっていたと言えば聞こえはいいのだろうけれど、自分の知らない間にじっと見られていたと考えると怖いものがあった。
いつもの私だったら、もう少しよく考えて対応したと思う。
でも、すでに何杯かカクテルを飲んでいたせいで、すっかり頭が麻痺してしまっていた。
「恋人になれるかはわかりませんが……お話相手になっていただけると嬉しいです」
「うん、ぜひ」
私に話し相手ができたからか、バーテンダーは別の客のもとへ向かってしまった。
すっかり心を許していただけに寂しさも感じたけれど、今は新しい出会いに集中する。
「あなたが恋人募集中なんて信じられないな。かわいいのに」
「そんなことを言われたのは初めてです」
「じゃあ、周りの見る目がないんだ」
「そうは思いませんが……」
「僕はきれいな人だなってずっと思ってたよ」
「……ずっと?」
「うん、結構前から店にはいたんだ。向こうの席にいただけで」
「あ、そうだったんですね」
(じゃあ、そのときから私を見てた……?)
照れるより先に線を引いてしまった自分がいる。
タイミングを見計らっていたと言えば聞こえはいいのだろうけれど、自分の知らない間にじっと見られていたと考えると怖いものがあった。
いつもの私だったら、もう少しよく考えて対応したと思う。
でも、すでに何杯かカクテルを飲んでいたせいで、すっかり頭が麻痺してしまっていた。