クールな社長は懐妊妻への過保護な愛を貫きたい
その後はリビングへ移動し、本当に買い物をしてきてくれた夏久さんの秘書である橋本さんから大量の果物を受け取った。
「社長に任せるのは心配ですし、切ってから帰ります」
「悪いな」
「いえ」
橋本さんはボディーガードと言われても納得するような体格の男性だった。
夏久さんも背が高いと思ったけれど、この人はそれ以上に高い。公私混同は一切しない、と言い切りそうな厳しい顔つきに反して料理が趣味とのことだった。
「すみません、ご迷惑をおかけして……」
「お気になさらず。奥様は養生してください」
「お仕事だって大変ですよね? 夏久さんも出社しなくなりましたし……」
「それでも回るよう、完璧に体制を整えてくださいましたから。本当に問題はないんですよ。このまま自宅で作業していただいた方が、我々の精神衛生上いいというのもあります」
「そうなんですか?」
「おい、橋本」
夏久さんが苦笑しながら呼ぶと、橋本さんは少しだけ笑った。
そして、こそっと私に耳打ちしてくる。
「社長に任せるのは心配ですし、切ってから帰ります」
「悪いな」
「いえ」
橋本さんはボディーガードと言われても納得するような体格の男性だった。
夏久さんも背が高いと思ったけれど、この人はそれ以上に高い。公私混同は一切しない、と言い切りそうな厳しい顔つきに反して料理が趣味とのことだった。
「すみません、ご迷惑をおかけして……」
「お気になさらず。奥様は養生してください」
「お仕事だって大変ですよね? 夏久さんも出社しなくなりましたし……」
「それでも回るよう、完璧に体制を整えてくださいましたから。本当に問題はないんですよ。このまま自宅で作業していただいた方が、我々の精神衛生上いいというのもあります」
「そうなんですか?」
「おい、橋本」
夏久さんが苦笑しながら呼ぶと、橋本さんは少しだけ笑った。
そして、こそっと私に耳打ちしてくる。