クールな社長は懐妊妻への過保護な愛を貫きたい
(――苦しい)
どうして夏久さんは追いかけてきてくれないのだろう。
いや、それでいい。どんな顔をすればいいかわからないのだから。
だけど抱き締めてほしい。
そして、今まで一度もくれなかった言葉を聞かせてほしい。
(好き。好き……)
心の中で想いを形にするたびに、ほろほろと涙が流れていく。
(こんなに好きだったなんて知らなかった……)
いつから好きだったのかと言われれば、最初に出会った夜からだと断言できる。
あの夜をきっかけに私は恋を知った。。
そうしてともに過ごしたことで恋は形を変えてしまった。
知らないうちに育み、大きくなった想いの名前はきっと愛という。
(愛してる……)
けれど、夏久さんの想いは?
涙を堪えようと必死に唇を噛み締め、目を閉じたときだった。
(……あ)
――ぽこ、とお腹に微かな動きを感じた。
触れてみると、応えるようにもう一度内側から蹴られる。
まだ、母親になることに対してどこか現実感がなかった。
それが今、はっきりと変わる。
(……ごめんね)
ぎゅ、と自分のお腹を抱き締める。
(お母さん、頑張るね……)
どうして夏久さんは追いかけてきてくれないのだろう。
いや、それでいい。どんな顔をすればいいかわからないのだから。
だけど抱き締めてほしい。
そして、今まで一度もくれなかった言葉を聞かせてほしい。
(好き。好き……)
心の中で想いを形にするたびに、ほろほろと涙が流れていく。
(こんなに好きだったなんて知らなかった……)
いつから好きだったのかと言われれば、最初に出会った夜からだと断言できる。
あの夜をきっかけに私は恋を知った。。
そうしてともに過ごしたことで恋は形を変えてしまった。
知らないうちに育み、大きくなった想いの名前はきっと愛という。
(愛してる……)
けれど、夏久さんの想いは?
涙を堪えようと必死に唇を噛み締め、目を閉じたときだった。
(……あ)
――ぽこ、とお腹に微かな動きを感じた。
触れてみると、応えるようにもう一度内側から蹴られる。
まだ、母親になることに対してどこか現実感がなかった。
それが今、はっきりと変わる。
(……ごめんね)
ぎゅ、と自分のお腹を抱き締める。
(お母さん、頑張るね……)