クールな社長は懐妊妻への過保護な愛を貫きたい
「遊びに来たわけじゃない。用事だけ伝えに来た」
「それは結婚の話か?」
ぴり、と空気が張り詰めたものに変わる。
(やっぱり許してないか)
雪乃さんを連れてきたくなかったのは、俺がこの家を、親を嫌っているからだ。
それ以上に、この嫌な空気で彼女を傷付けたくなかった。
「突然、結婚したと伝えてきたかと思ったら……まだ別れていないのか」
「離婚は考えていないし、もうすぐ子供も生まれる」
「な……!?」
「夏久、あなた……。自分がなにをしたかわかってるの?」
「わかってる」
避妊に失敗したんだとまでは言わない。このふたりには刺激が強すぎる。
「まったく……お前は一条の後継ぎなんだぞ。そんなどこの馬の骨ともわからない女なんて」
(本当に、雪乃さんを連れてこなくてよかった)
心の底から思いながら、ふたりを見据える。
「それは結婚の話か?」
ぴり、と空気が張り詰めたものに変わる。
(やっぱり許してないか)
雪乃さんを連れてきたくなかったのは、俺がこの家を、親を嫌っているからだ。
それ以上に、この嫌な空気で彼女を傷付けたくなかった。
「突然、結婚したと伝えてきたかと思ったら……まだ別れていないのか」
「離婚は考えていないし、もうすぐ子供も生まれる」
「な……!?」
「夏久、あなた……。自分がなにをしたかわかってるの?」
「わかってる」
避妊に失敗したんだとまでは言わない。このふたりには刺激が強すぎる。
「まったく……お前は一条の後継ぎなんだぞ。そんなどこの馬の骨ともわからない女なんて」
(本当に、雪乃さんを連れてこなくてよかった)
心の底から思いながら、ふたりを見据える。