クールな社長は懐妊妻への過保護な愛を貫きたい
父は子育てに勤しむ私たちのために、今日の時間を用意してくれた。もともと私たちがどんな関係だったかを知っているだけに、気を使ってくれているらしい。もうそんな心配なんて必要ない関係にはなっているけれど、こうしてふたりきりの時間をもらえるのはありがたかった。
夏久さんが私と自分の分の飲み物を頼む。お酒を飲めない私を気遣ったのか、ノンアルコールのカクテルだった。
「私、ここに来たときにロングアイランドアイスティーを飲んで感動したんです。紅茶のお酒じゃないのに紅茶の味がするなんて、って」
「そんな度数の高い酒をひとりで飲むあたり、やっぱり世間知らずのお嬢さんだったんだな」
「そうやって言ったら怒るって言いました」
「いいじゃないか、お嬢さんでも。かわいくて守りたくなる」
夏久さんが私と自分の分の飲み物を頼む。お酒を飲めない私を気遣ったのか、ノンアルコールのカクテルだった。
「私、ここに来たときにロングアイランドアイスティーを飲んで感動したんです。紅茶のお酒じゃないのに紅茶の味がするなんて、って」
「そんな度数の高い酒をひとりで飲むあたり、やっぱり世間知らずのお嬢さんだったんだな」
「そうやって言ったら怒るって言いました」
「いいじゃないか、お嬢さんでも。かわいくて守りたくなる」