ももだろう
しかして、そのももからはカプセルが出てきただけで、実際にはそのもも?を食べてはいない。

おじいちゃんはふっと、安心しましたとさ。

そのおじいちゃんの理解力に感心した犬、どうやら仲間になりたそうな目でこちらを見ている。

おじいちゃんはその犬に対してお礼を言って、そそくさと山に鬼退治に行きたいのだが、という言葉をあえて喋らずに、その犬を家来、ではなく、仲間にしようと思ったのであった。

「どうやらあなたは私の仲間になりたいようなので、仲間にしてあげましょう」

と、おじいちゃんはその犬に言った。

すると、その犬は喜んだようで。

「仲間ではなく、お供にしてくれだぞよ」

と、ひと言言ったのである。

どうやらこの犬、喋る後に”ぞよ”をつけて喋るらしい。

ふむふむと感心しながらおじいちゃんは仕方なく、その喋る犬をお供にすることに決定した。

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