逆バレンタインは波乱の予感!?
「……んーっ」

目を開けたら、彼の顔が飛び込んできた。

「おはよ」

「……おはよう」

彼がベッドを出ていくのを、ぼーっと見送る。
まだ眠くてあたまがはっきりしない。

「何時……?」

「七時半」

「うそっ!? 
……うっ」

慌てて飛び起きようとしたが、身体が痛くて蹲った。

「だーかーら。
歯止めがきかなくなるって言っただろ」

おかしそうに笑いながら、彼は手際よくネクタイを結んでいる。
私も準備をしないと遅刻なのだが、ベッドから出られそうにない。

――それほどまでに昨晩の彼は激しかったのだ。

「それでも昨日はまだ、抑えていたんだけどな」

ちょっと待って。
あれで抑えていたって、全開になったら私、どうなってしまうの……?
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