逆バレンタインは波乱の予感!?
――ガチャッ。

――ガッ!

鍵が開いたものの、侵入者はチェーンで阻まれた。

「ちょ、開けて!」

全く空気が読めない彼を無視する。
いくら鍵を持っているからって、連絡無しに来る奴が悪い。

「開けてって!
もしかしてなんか怒ってる!?」

わかっているなら聞くな。

けれど彼は諦めようとしないので、はぁっと短くため息をついて重い腰を上げた。


「なんの用?
返答如何によって入れてあげる」

「だから、なんで怒ってんの?
……もしかしてあれの中身、見たのか?」

わかりやすいくらい、さっと彼の顔色が変わった。
これで確定、私以外の誰かにプロポーズするつもりだったんだって。
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