春夏秋冬


失礼かもしれないけど、犬みたいだった。純粋っていうか。すごく深くて黒い瞳に映るものすべてに傷ついてしまいそうでさ。

「なにも言えないから俺、すぐに降りたんだけど。それからあんまり忘れられなくてさ」

寿人は照れたように笑う。

「自分でいうのもあれだけど、俺って結構もてるのよ。知ってた?」
< 122 / 133 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop