春夏秋冬
サナに少しの違和感を感じたのはいつからだろう?
昨日?一昨日?
ううん、もうずっと前から。
もしかしたら気付かなかっただけで出会った時からすでにあたしは知っていたのかもしれない。
――――サナには欲望というものがないのかも知れない。
もちろん、ポッキーが食べたいなんてことはたまに言うけど、そんなんじゃなくて。
――――もっと、人間くさくてドロドロした感情。
愛されたい。愛したい。好きになって。好きっていって。なんで連絡くれないの?なんであの子と一緒にいるの?
過去の自分がぐるぐるまわる。気持ち悪くて吐きそう。
そんな感情とサナはなんだか別世界にいるみたいだ。