春夏秋冬



俺はランニングをやめて、歩くスピードを真実に合わせた。


「んー、別れ話?」

「別れたのか、あいつと」

「そう」


理由を尋ねる事はしなかった。

俺と真実は黙って歩いた。

いつものことで、真実と夜の道を歩くと、ひどく無口になる。

雨足は弱くなったが、パンツや靴の中までぐっしょりと濡れてしまった。

あー、なんか気持ちワリイ。

ぷつんとなにかがはじけた気がした。
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