春夏秋冬
そして、あたしは登校日の出来事を真実に話した。
真実はふんふんと頷きながらあたしの話を聞き終えると、
「なるほど」
とだけ言った。
「なにがなるほどなの?」
「サナ、矢島悠斗のこと好き?」
「え?」
唐突な質問に戸惑う。
「あれ?なんか前にもこんなこと聞いた気がする」
真実は一人ごとのように呟いた。
「で、どうなの?」
「うーん、好きっていうより」
「いうより?」
「一緒にいるのは苦痛じゃない、かな」
「そう」
真実はジュースを一口飲んだ。
「矢島悠斗は、サナのこと好きなのかもね」