守るべきは・・・誰
☆☆陸···side
仕事をなんとか
終わらせて帰りたい気持ちを
押し込めて心春の病院へ向かった。
落ち着いてるのを確認し
結月との事を話したかったから。
病院に着くと
心春は、まだ前の状態ではないが
俺が、病室に入ると
嬉しそうな顔をした。
「大丈夫か?」
「うん、ごめんね。心配かけて。」
「いや、心春が大丈夫なら良いんだ。」
「うん、ありがとう。」
と、話していると
看護師さんが入ってきて
俺に話があると言うので
心春に伝えてから
看護師さんに着いて行った。
看護師さんからは、
「心春さんの両親から
病院には行くことはない
と、言われました。
ですが治療費は、きちんと
支払ってくれてます。
今の心春さんは
安定した状態ではないので
不安になること避けたいと思い
このことは、話していません。」
と、言われた。
心春の現状を言われて
俺も、結月の事を話せずに
その日は帰宅した。
マンションに付き
泥のように眠りについた。
朝、やっと起きて
シャワーを浴びて
コーヒーを淹れにキッチンへ
もう、結月は会社に
行ったのだろうか?
結月は、心春の元に行っている間は
俺とは会わないつもりだろうか?
俺達夫婦は、うまく行っていたのに
壊したのは····崩したのは······
俺·····なん・・・だ・・
なら、どうすれば、良かったんだ?
病気の心春を見捨てる?
キッチンに行くと
ダイニングのテーブルの上に
封筒、箱が二つ・・・・に
・・・・離婚・・・・届?・・・
封筒を取り開くと
手紙で・・・・
陸 様と、書いてあった。
自分は、必要ないことが
わかった、と
俺の好きなように生きて欲しい
と、書いてあった。
最後には、俺とずっと
一緒にいることを信じていた
と。
手が、ガタガタとふるえて
紙を何度も落とす
震える手で、箱を開けると
俺があげた婚約指輪。
もう一つは、結婚指輪の箱で
結月の指輪だけが
おさめられていた。
どうして・・・・・・
涙が・・・・こぼれる・・・・・
俺だって
結月とずっと、ずっと
一緒にいたいから
結婚したんだ。