守るべきは・・・誰
☆☆ただいま・お帰り
「結月、お帰り」
「うふふっ、ただいま」
「なによ」
「ううん、嬉しいな、と思ってね。
ありがとう、紬」
「なっ、改まって。
でも、結月が、いなくて寂しかった。」
「私も。」
「えっ、半分はそうかもだけど。
安定してたんでしょ?」
「あっと、うん。」
「結月の顔を見たら、わかるよ」
「叶わないな、紬には。
改めて、沢山心配かけてごめんね。
春斗さんにも。
ニューヨークで仕事や勉強に
安定して望めたのは、
紬や春斗さん、恭子さんのお陰だと
思っている。
そして、輝さんのお陰だと思っているの。」
「で、その輝さんとお付き合いを
するようになったと?」
「う~ん。そうかな。」
「なによ?幸せそうな顔して。」
「ふふっ、幸せかな」
「良かった。結月のそんな顔が見れて。」
「ありがとう。紬。」
「大切にされているんだね。
輝さんとしては、直ぐにでも
結婚したいかもだけど。」
「えっ、どうして?」
「わかるわよ。
だけど、結月がしり込みしてる。」
「うん。何だか怖くて」
「陸君みたいになる?と」
「まぁね。
輝さんは、いくら口で言っても
信じることは難しいだろうから
自分をみてほしいと。」
「ふぅ~ん。良い人だね。
本当に、良かった。」
と、話ながら
ランチを食べて
「輝さんに会わせなさいよ。」
と、紬に言われた。
その後に
「知らせるべきか悩んだけど。」
と、紬は言いながら
陸から春斗さんに連絡が
あったことを話された。
彼女、亡くなったんだ。
陸、辛かっただろうな?
でも、私に何の用事だったのかな?
一応、連絡先が書かれた紙をもらった。
春斗さんも
「連絡しなくても良い。」
と言っていたらしい。
輝さんに相談してみよう。
夕飯の買い物をして
輝さんのマンションに帰った。
「新しく住む所を探しますね。」
と、輝さんに言ったけど
輝さんから、
「駄目だ。」
と、言われてしまった。