守るべきは・・・誰

☆☆決心


翌日から
私は、朝も夕も
家で食事をしなくなった。

家には、寝に帰るだけ
と、なった。

でも、私の私生活が
仕事に影響がでて
恭子さんや課長にも
迷惑かけてしまった。
デザインの納期を忘れていて
クライアントに迷惑をかけてしまった。

デザイン自体は、
出来上がっていたので
すぐさま、支店長と課長が
届けてくれて
大事には至らなかった。

恭子さんからは、
「結月は、今まで完璧だったんだから
たまには、ミスもしなきゃ。
先輩として、立つ瀬ないから」
と、言ってもらえた。

恭子さんから帰りに
「だけど、結月
なんかあるなら、相談してほしいかも。」
と、言われて
私の気が緩んで涙が溢れてしまった。

私は、そのまま
恭子さんに連れ去られてしまい
何が起こっているのか
洗いざらい、話しをさせられた。

恭子さんは、
陸にひどく怒り、
旦那さんの孝さんから
何度も落ち着くように言われていた。

本当に優しい二人には
感謝しかなかった。

恭子さんは、私の変わりに怒り
飲んで寝てしまったので
私は、孝さんにお詫びを言って
帰宅した。

孝さんは、
「泊まったら。」
と、言ってくれたが
「帰ります。」と、
言い張る私に
タクシーを呼んでくれた。

マンションに戻り
そっと、シャワーを浴びて
仕事部屋に入り
鍵をかけて眠った。

陸の靴は玄関にあったが
合うことはなかった。

あの話を陸にされてから
はじめての週末

私は、ゆっくり起きた。
体も心も疲れきっていた。

キッチンに行くと
陸がいて
「おはよう」と、言うから
「おはよう」と、返すと
「コーヒーのむ?」
「あ~、うん。」
「座ってて。」
と、言われて座っていると
陸がコーヒーを入れてくれて
「ありがとう。」
と、言って飲んだ。

黙ったまま、二人でコーヒーを
飲んでいると
陸の携帯が鳴り
陸が、ビクッとなり
私の方をチラリと見て
電話に出た・・・・・。。

「ああ。うん。大丈夫か?
うん、うん、わかった。
いまから、行くよ。」
と、話す彼は
ひどく心配気で
私は、そっと立ち上がり
仕事部屋に向かった。

「結月っ、心春の体調が悪い
みたいだなんだ。
行ってもいいかな?」
と、言ったけど
私は、返事もせずに
部屋に入り鍵をした。

しばらく、私の部屋の前にいた
陸は、ごめん。の言葉を残して
出て行ったみたいだ
玄関がしまる音がした。

泣いていても仕方ないと
掃除、洗濯をした。

家の事をやりながら
いつまで、こんな生活を
続けないといけないのだろうか?
この何日かでも、辛いのに
もう無理だと思う。

紬に連絡して話をした。
紬は、
「何で早く連絡しないのよ。」
と、言ってくれた。

紬と話しながら
私は決心した。
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