【完】ボクと風俗嬢と琴の音
5.晴人「恋とは果たして落ちる事柄であったろうか」
5.晴人「恋とは果たして落ちる事柄であったろうか」
「うわあああああああああんんん」
「ひどいやんーーーーー!ああああああん…」
「そんなん聞いてないとーーーーうわああああああん」
朝から泣き叫んでるのは琴子。
琴音を力いっぱい抱きしめて、琴子の腕の中で、琴音は迷惑そうな顔をしていた。
まさか、こんなに泣くとは。
琴子と暮らし始めて、1か月が過ぎた。
今月末には1週間の出張が控えている。
家族以外の人との初めての共同生活。
しかもそれが女の子。
最初は戸惑いもあったし、こんな自分が人と共同生活が出来るか疑問はあったが
俺たちは思っているより上手くやっていけていたと思う。
自他ともに認めるだらしない性格らしい琴子。
けど、それはさほど気になりはしなかった。
俺のような綺麗好きって訳ではなさそうだけど、掃除は自分にとってのルーティーンのようなもんだし
特別ごみ屋敷のように散らかすわけでもない。
それどころか琴子は俺がいない時間、進んで琴音の面倒を見てくれるような子で