【完】ボクと風俗嬢と琴の音


「今日は会社帰りにお友達と素敵なカフェに行ってきました。
古びた洋館を改装されて作られたそうで、素敵なところでした( *´艸`)」


「いいね~!
今度俺のおすすめのお店も行く?」



なんて。

おすすめのお洒落な店なんて知らないけど。

ここ最近で知ったの、引っ越し先にあるおばちゃんがひとりで切り盛りしてる定食屋だけど。
ここがすげーうめぇんだよ!
580円という激安で、量もたっぷり。



見つけてきたのは、琴子。
この間の日曜日に行きたいとせがまれて一緒に行ったんだけど
想像以上にレトロで、想像以上に美味しいお店だった。




まさかあんな店、山岡さんと行けるわけないけどね。



ポロン、とすぐにラインが返ってきた。



「え?!!!!!」


「行きたいです!!!!(*'▽')」



え?!!!!!

マジかよ。

ほんの冗談のつもりで送ったんだけど……。



「いつ暇ですか?!!井上さんの予定に合わせます!」


「じゃあ月末の出張が終わったら、どうですか?」


「オッケーです♪楽しみにしています('ω')ノ
ゆっくりしたいので金曜日とかどうですか?
また近くなったら時間とか詳しい事決めましょう!」



思いの外ノリノリ。

まじで?

山岡さん好みのお洒落なお店なんて知りませんけど。

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