【完】ボクと風俗嬢と琴の音
5.琴子「愛は与え続けても枯れない花であってほしい」
5.琴子「愛は与え続けても枯れない花であってほしい」
8月はうだるような暑さが続いて
琴音は体がひんやりとするアルミで出来た猫鍋で眠る事が多くなっていた。
日当たりの良い部屋。
冷房は24時間ほぼ起動。
琴音自体は冷房の風は嫌いみたいだけど
こんなサウナみたいな部屋に閉じ込めておいたら、きっと死んでしまう。
8月末、ハルの大阪出張。
1週間、琴音とふたりきり。
「じゃあ、行ってくるね」
「らじゃっす!」
「琴音のご飯とトイレ掃除よろしくね」
「任せろっ!」
「後余裕があったら掃除機かけて、1日1回部屋は喚起して
ほこりはたまりやすいから…。」
「分かってるってー!!」
「琴子も仕事してるんだから、出来たらでいいから」
「だいじょーぶ、だいじょーぶ!!
それより帰ってきてから山岡さんと一緒に行くお店リサーチしておくからねっ!」
「お、おう、すまんな…」
キャリーケースを持って、琴音を抱き上げて鼻と鼻をくっつけてキスをする。
その時、琴音に見せる笑顔は優しさの塊みたいなもんで、こんなに愛されているのなら猫日和に尽きるだろう。
「じゃーね!!!!いってらっしゃいーーー!!!」
「いってきます!!!」