【完】ボクと風俗嬢と琴の音
某有名ホテル。
ラブホテルとかそういった類のホテルじゃない。
有名なレジャーホテルだ。
たまにお忍びで、物凄い有名人が風俗嬢を呼んだりする。
「ここの最上階の1092室ね」
「えぇ!?それって指名?」
「いや、何か店長の学生時代からの知り合いらしくて
指名はいいからおすすめの子呼んでって言われたらしい」
「あたし、おすすめ…?」
「いや、多分ちょうどよく空いていたのがココちゃんだったんじゃないかなーって…」
「えぇ?!それって絶対金持ちの客じゃんか!!
何か嫌だなー…チェンジとかすぐ言われちゃうかもしんないねぇ」
「ランカーの女の子たちが皆本指名で出払っちゃってるからね。
まぁ気に入られるようにがんば!!!」
ランカーとは常にランキングにはいってるような指名数が多い嬢で
無責任な澤田くんは嫌がるわたしをさっさと車から降ろしてしまった。
はぁ~~~~………
憂鬱。
お金持ちって案外変わってる人多かったりするんだ。
性癖とかさ…
お金なんて吐いて捨てるほど持ってる人なんて特に無理な注文つけてきたりさ…。
そーいう奴は会員制の高級風俗を利用してもらいたいもんだ。
うちは、庶民的なデリヘル。ランカーまでなれば美人で質の高い女の子も中にはいたりするけど
一般的な値段で提供される普通のデリヘルな訳だし。