【完】ボクと風俗嬢と琴の音
明日、東京へ帰る。
山岡さんとも毎日連絡を取っている。
彼女から連絡が来るとキュンとして、嫌々な出張だって頑張れそうな気持ちになる。
コレって恋なのだろうか?!
何はともあれ、明日東京へ帰れるし
今日は夜の接待も入ってない。
速攻でホテルに戻って、コンビニで何か買ってネットで新作のアニメでも見ながら缶ビールを空けよう!そう、決めていたのに…。
「井上!飲みに行くか!」
「え?!」
「大阪も最後の夜だから、どっか飲みに行こうか!
初めての出張だから疲れただろう。
奢るよ、飲みに行こう」
「そ…う…ですよ…ね」
ええぇぇえええええええええ?!!!!
アナタとふたりで飲むの、かなり気を使うんですけどーーー?!
むしろそっちの方が疲れてしまうんですけどーーー?!
奢るよって…。奢られる方が気疲れしてしまうんですけどーー?!
空しい心の叫びはすぐにかき消されて
大阪出張最終日。
木村さんと飲みに行く羽目になってしまう。
…胃薬飲んでおこうっと。