【完】ボクと風俗嬢と琴の音

最近付き合いの悪いわたし。
ユカリからのホストのお誘いも断り続けていた。
出勤時間も変えていたし、だからユカリとも時間が合わなくて



住む場所が見つかった。とユカリに言った時は
お店の店長が保証人になってくれていい家が見つかったと何とか誤魔化したけど、かなり怪しんでいた。
その店長は信頼出来るのか?!とか、あんたは騙されやすいんだから!!とか
そんな風に心配してくれる友達がいてくれて、幸せもんだよあたしは。
そんな友達にだって、ハルの事は秘密。



何もないとはいえ、男女で共同生活なんて誰もが眉をしかめる案件だと思ってる。
…普通じゃないし。



そんなユカリに久しぶりに呼び出されて、大切な話があると言われた。
大切な話は意外な事だった。


「別にタイプなわけじゃないんだけど」


そう切り出したユカリが話始めたのは、ハルの友達の優弥くんの事。
あの合コン以来ふたりが仲良くしているのはハルからも何となく聞いていたけど
ユカリが普通のサラリーマンを好きになるようなタイプには思えなかったけど
何とかうまくやって客にでもしようとしてるのでは?!と勘ぐっていた。




だってユカリのタイプってホストとか黒服とか…どこか夜の匂いがする危険な男だったんだもん。
お客さんは恋愛論外って言ってたし。


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