【完】ボクと風俗嬢と琴の音
ネットで猫ちゃん用のお出かけゲージも買った。
そして犬みたいにお散歩が出来るというハーネスも買ったのだ。
ワクチンが終わったら、3人で近くの公園をお散歩しようと話も出ているのだ。


楽しみすぎる!何より琴音がどんな反応するのかが気になるものだけど。
室内だけじゃなくて、広い場所に行って知らない世界も見せてあげたい。




「このハーネス可愛すぎ」


肉じゃがとご飯をテーブルに置いて
届けられたばかりの赤いチェックのハーネスを手に取る。
ハルの方がずっと嬉しそうににこにこしている。


「可愛い琴音ちゃんに赤が似合いますねぇ~!!」


そう話掛けたら、琴音はハルにツンと顔を背けて、ひとり遊びを始めてしまった。


「琴子ちゃんにも赤いメッシュが似合いますねぇ~!!」


わたしが自分でそう言ったら、ハルは変な顔をした。


「それは馬鹿みたいだろ」


「えぇ?!じゃあピンクにしよっかなぁー…」


「そういう問題じゃなくて…
琴子は金髪とかじゃなくて茶髪とかでも似合いそうだよ。
黒髪は似合わなそうだけど」


「えぇ~?そう~?
でも確かに金髪って髪が傷むんだよなぁー。
頭のてっぺん黒くなったらすぐに目立つしさぁ…。


あ!そういえば今日送ったリスト見てくれた?!」



「あ!見た見た!来週山岡さんとご飯行く事になったからさ~!」


「いいねいいね。
ここなんてお洒落そうだよ。
ワインソムリエさんがいて、お勧めのワインとか選んでくれるみたいよ」



携帯を取り出すと
ハルが後ろからそれを覗き込むように画面を見つめた。

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