【完】ボクと風俗嬢と琴の音
「猫ちゃんは警戒心の強い生き物ですから~!
それに全然慣れてますからだいじょうぶですよー!!!
はい~だいじょうぶだいじょうぶ~
よく出来ましたー!!」
シャーと言い続けていたけど
3種の混合ワクチンはあっという間に終わって
更に1か月後に再びワクチンを打ちにくる、と言う事だった。
去勢手術はその後に決まって
琴音はやっと病院から解放されたのだ。
先生は終始にこにこしていて
長毛種も猫ちゃんは可愛いですよねぇ~うちは全部短毛なんですぅ~やっぱり華やかですよね~
でも毛が絡まりやすいので気をつけてくださいねぇ~なんて話をした。
話好きで気さくな先生。ネットの評判も良かったし、この病院にして良かった。そんなことを考えながら病院を後にした。
「なんか良さげな病院で安心したねー」
「ほんと!!一安心だよ…」
「しかし琴音があんなに人間を怖がるなんてびっくりだよ!!」
「琴子に会う前に優弥と山岡さんを会わせた時もあんな感じだったよ。
だから人に任せるのは無理だなーって思っていたんだ」
「えーじゃあ何であたしにはすぐ懐いたんだろ?!
本当に同じ仲間って思われたんかなー?お前ほど小さくないぞっ?!」
ゲージの中の琴音に話を掛けると
ニャと首を傾げて不思議な顔をしていた。