【完】ボクと風俗嬢と琴の音


「ココちゃ~ん、プリン食べる~?」


何回か呼んでくれている自宅指名のお客さん。
20代後半くらいだっけか。普通の人。普通に彼女がいそうで、将来は普通に結婚するであろう、普通のサラリーマン。

プレイも淡泊で助かる。
風俗においてどういったお客さんが良いお客さんかっていったら
淡泊でノーマルな人。


攻め好きな人よりも
こっちに任せてくれる人の方がずっといい。

ローションを仕込んでおかないとカッラカラだし
いちいち感じてたら仕事にならないし、風俗嬢に不感症の子が多いってのは事実だ。
無理やりがっついてガシガシと上から下まで弄ってくるお客さんが1番質が悪い。
そういう人ほど自分は上手いって勘違いしてる。痛いだけだっつーの!!



「甘い物きら~い!!」


「じゃあぽてち食べる?」


「食べるっっ!!」


何回もせがんでくるお客さんもいるけど
1回抜いたらまったりとお話しタイムに入るお客さんが多い。
ただ単に人の温もりに飢えてる人って意外に多い。



ベッドの上でふたりで裸のまま、ポテチを食べながら他愛のない話をする。



金曜日の昼下がり。
外は少し雨が降っていた。
今日はこの本指名のお客さんをこなして…後1本仕事が入るかは事務所に帰ってから次第。
なんか今日はまったりだから、このお客さんで最後な気がする。

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