【完】ボクと風俗嬢と琴の音
琴子はきょとんとした顔をしたかと思えば
大笑いし始めた。
「あはははははは~!!!ないない!!
むしろこの間のお詫びで呼んでくれたみたい。
結構話してみるといい奴だったよ」
いい奴が…無理やり襲ったりするもんかよ。
なんつー呑気な。
「それにあの時は仕事が上手くいってなくて誰かに話を聞いてもらいたかったみたい。
あたしもついつい高飛車な態度にむかついて嫌な感じの態度とっちゃったし
でも人間ってつくづく話してみないと分からないって思ったよ。
お金持ちで嫌な奴なだけかなーって思ったけどお詫びでご飯食べさせてくれたみたいだしさ
結構話してみたらいい奴だったよ」
だからご飯食べさせてくれる男がいいやつだったら、大半の男はいい奴になってしまうぞ。
そんなんじゃあこの先人に騙されてしまう!!!
って…何で俺がこんな熱くなってんだか…。
「帰り際、また呼んでいい?って聞かれて」
「え?!マジ……
でも危ないって…出禁にした方がいいんじゃないの?
そもそも出禁とか出来るの?」
「やだー本当に大丈夫だって!
それに呼ぶって言ったってプレイする気はないみたいだし
ヤル女なら大勢いるって言ってたし
お前になんか手を出すかって感じだったよ。
たまにいるんだよね、会話だけしたいってお客さん」