【完】ボクと風俗嬢と琴の音
「へぇー…あたし掃除とか苦手だから
尊敬しちゃいますよぉー」
「こんな感じだから女ッ気全然なくてぇー。でも最近良い感じの子がいるんだよな?
なっ?晴人」
「だから別にそんなんじゃないってば」
「会社のマドンナ的存在の子で
あの時の合コンにも来てて、すげーモテるんだけど晴人の事絶対好きなんですよー
まぁ晴人はいいやつだから俺的におすすめだけど
なんせ不器用な奴だから、分かりにくくって」
優弥さん、いいやつじゃん。
隣でハルは照れくさそうに「やめろよ」と笑っていた。
「あぁ、美麗ちゃん?」
「あれーユカリちゃん山岡さんの事知ってるの?」
それは、わたしも初耳。
「まぁ…。
あの合コンに誘ってくれたのも美麗ちゃんのお友達だし
その子が美麗ちゃんとは会社の同期で、あたしとは高校の友達。
だから直接知ってるわけじゃないけど、友達は大学時代から美麗ちゃんと友達だったらしく
やたら可愛くてモテる女の子って事で有名って話を聞いた事がある」
「そうだよー山岡さんは大学時代からミスに輝くくらい可愛い子で
会社でも男性社員には高嶺の花なんだ
なぁ、晴人?」
「あー…まぁ、そうっちゃそうだね」
隣にいたユカリの眉間の皺がぴくりと動くのを感じた。
口元は笑っていたけど、目は笑っていない。