【完】ボクと風俗嬢と琴の音


「でも良かったよ。ユカリが幸せそうで
毎日毎日優弥さんとのラブラブ写メ送りつけられるのはイラっとするけど。
もーすぐクリスマスだし~いーなぁうっらやましいなぁ~」


「もうすぐクリスマスってまだ11月にもなってないじゃん」


「もうすぐ11月なんだよ?!
12月なんてあっちゅーまに来ちゃうんだからね。
そう考えたらハルだって山岡さんと付き合うのは時間の問題だろうし
あたしはひとり寂しくクリスマスっすわ~…」


「いや、まだ全然付き合うとかないけど…」


「うっせ。リア充め。
あたしも彼氏欲しいけど~いらないよ~ん」


「どっちだよ」


「今は全然考えられないって話だよん~。
まぁ心配しなくてもモテやしないんですけど?」




そんな事、ないって。
こんな良い奴早々いないって

座椅子を枕にして寝っ転がっている琴子の背中を見ながら言いかけて止めた。
カチカチと携帯を弄る小さな背中。
琴子は俺と山岡さんの事をどう思ってるんだろうか。



や、どう思ってるのかってのは変な話なんだけど
俺と山岡さんかもしも付き合う事になったら、この生活はどうなってしまうんだろう。
応援してくれてるのは知ってる。琴子のフォローがなければ、一緒に休日に出かける事だってなかっただろうし
けど本当に付き合う日が来たら、琴子と琴音と俺の生活。バランスが取れなくなってしまう気がして



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