【完】ボクと風俗嬢と琴の音
ハルとはまた違った整った顔。でも、ハルの方がずっと優しい顔をしている。
って、あたし何でハルを引き合いに出しちゃってるんだろう。
最近すぐにハルの事を考えて、おかしいよ。
「俺は琴子をデリヘル嬢なんて思ってない」
「いや、ロングコースで週何回も呼んでくださるのは、お得意様です」
「そういう問題じゃなくて~~~~……」
大輝は大きなため息を吐いて
まるで力が抜けたようにその場にしゃがみこんだ。
そして顔を上げて、恨めしそうにこちらを見つめた。
「どうしてロングコースで週に何回も呼ぶかって考えた事はない?
俺、そんなに暇じゃねぇよ」
「店長は金持ちの道楽だって言ってたけど」
「クソ鈍感娘めっ!」
「何よっ、それ」
「俺は琴子と一緒にいる時間が楽しいし、癒されるから呼んでいるんだ」
「お客さんは皆そうだと思いますけど?風俗を呼ぶお客さんはそういう人多いんですけど」
「ただの客ならプレイするだろーが」
「あぁ!大輝はインポ?」
「お前、殺すぞ?」
次は蛇のような鋭い眼光でこちらを睨みつけてきた。
おぉ!怖っ!