【完】ボクと風俗嬢と琴の音
’これ今日付き合ってくれたお礼’
’えぇ?!いいの?!
これ!!あたしが欲しいって言っていたパーカーじゃん?!
高いのに!!’
’高くないって’
’ほんとにぃ~?いいのにぃ~!
でもちょ~うれし~い!
ハル~~ありがとぉおお!!!’
昨夜
琴子がアクセサリーを見ている間に
急いで買い物をしたショッピングモールへ戻った。
彼女が欲しいと言ったもこもことした白い4900円のパーカー。
牛丼だけじゃアレかと思い、お礼と思い買ったパーカー。
家に帰って来てから渡したら
彼女は小さな目を更に小さくさせて
口を大きく拡げて
顔を真っ赤にさせて
うれし~い!とパーカーを愛しそうに抱きしめた。
まるで琴音を抱きしめるみたいに、愛しそうに………
可愛いは個人的に分かれると思うし、人の好みなんてそれぞれ
それでも誰だって、誰かが笑ってる顔のが好きなのは当たり前。
でもこれだけは言える。
俺は屈託なく笑う琴子の笑顔を見ていると
嬉しくなる。