【完】ボクと風俗嬢と琴の音

「楓~!響がいじめるんだよー!」


「はいはい。琴子は小さいところが可愛いんだからさ。
チャームポイントだよっ!」


はっきり言って、身長が小さい以外に特徴がない。
褒めるところも特にない。
眼だって奥二重だし、鼻も高くないし、丸顔。


そんな薄い顔で、いま流行りの清楚系メイクをしたらただののっぺらぼうなわけで


濃い目のメイクとデカめのカラコンはマストアイテムだ。


けれどコンプレックスだった小さな身長は風俗では案外ウケがいい。
キャバクラではワンピもドレスもちっとも映えやしなかったけど。


日本人はロリコンが多いと聞いたことがあるし


「楓はいいなぁ、ぱっちり二重」


「でも整形だよ?!」


「え?!そうなん?!」


「今どき皆やってるよ~
琴子もやって見れば?良い医者紹介するよ!
いまはプチ整形なんて流行ってるからねぇ~」


でもなぁ…


痛いのやだし。
失敗してもやだし。




「今どき整形くらい誰でもしてるよね~」


3人は整形談議に花を咲かせている。


そしてお酒も進み
気が付けばベッドの上にいた。


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