【完】ボクと風俗嬢と琴の音

「おーい、暖かくしろよなぁー
て、琴子コートうっすぅ」


「だいじょうぶ!中にはハルが買ってくれたもこもこパーカー着こんでいるから」


ジャッジャーンと見せると、やっぱり優しく笑った。


「すげーすげー一面雪景色」


「これのどこが一面雪景色なんだか
昼になったら全部なくなっちゃうよ
一面雪景色っつーのはなぁ
痛ッ!」



雪玉を作ってハルの頭へぶつけたら
ちょうど頭の真ん中に命中。
うん。野球の才能もあるかもしれない。スポーツは全般に得意だけど、さ。

ハルが小さな雪玉を作って、何度も何度もこちらへ投げてくる。


「ちょっとぉ~やめろってぇ~」


「琴子が先に投げてきたんだろが」


「仕返しだ!」


大きな大きな雪玉を作ってハルの方へ投げると、大きな雪玉はハルの頭にぶつかって真っ二つに割れた。


「おい、俺小さいのしか投げてないのに…倍返しかよ」


「あはははははは~ハル~頭真っ白~おじーさんみたい~ははははは」


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