【完】ボクと風俗嬢と琴の音

「酷いよーユカリちゃーん」


「うっさい!あんたがゲスな事言うからだろ!」


「分かってるよぉ~
俺はぁ~晴人がそんな男だとは思ってないもんよ。
それにハルには山岡さんがいるしさぁ」


「あ、俺山岡さんとはもう会わないと思う」


あっさりと言い放ったハル。
え、そういえば…帰って来るのが早すぎ…
まさか…
こいつクリスマスに、振られた?
弄ばれて、クリスマスに振られて、ポヤーンとしてる。
こいつ馬鹿?




「「「振られたの?!」」」


3人の声が揃う。
そしたら、ハルは大笑いした。それはそれはお腹を抱えて大笑いした。


「ん、振られた?」


「「「何故疑問形?」」」


「つーか嫌われた。
もう会社で会っても無視されると思う。
でも別にもう、何かいいんだ。うん、もういい」




え、何この急展開。
何でいきなり振られちゃってるの?
ムカつく!ムカつく!ムカつく!
あの女、マジでムカつく!
あんなインスタ載せやがって
裏垢なんか作って、人の優しさを何だと思ってんだよ。
ハルが、ハルが、どんな思いで!



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