【完】ボクと風俗嬢と琴の音


「でも…好きなんでしょ?井上さんの事」


「絶対に絶対に言わないでね?言ったら絶交だからね?!
優弥さんにも言ったら絶交だからね?!


それに、あたしは風俗嬢だから…やっぱりないよ…」




ユカリが悲しい顔をした。

ハルはわたしの職業に関して何も言ってこない。
否定もしたりはしない。わたしが仕事の話をしても、なんだよそれ~って笑いながら聞いてくれる。
でもハルの本心は知らない。知らない所でわたしを軽蔑をしているかもしれない。汚いって思ってるかもしれない。
だから悲しくならないように、わたしは何ともないって顔をして…いつだって豪快に笑って見せるって
決めていたはずなのに





「しっかし良いマンションだよね~?
俺らんところよりよっぽどよ?」


「結構良い物件が偶然見つかったのよ」


「まぁ~こういったもんは縁って奴だから。
それにあたしは優弥くんといれたらどんなボロ屋敷でも天国だけど?」


「ゆ、ユカリちゃんー!
好きだーーーーーーー。
俺絶対もっと出世して金稼げるようになってユカリちゃんを楽させてあげるからねぇーーーー」



「あははは、なんだよ、お前それ」


「優弥さんちょ~ウケる~!」



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