【完】ボクと風俗嬢と琴の音
互いの座椅子に座って
真ん中で琴音は安心したように眠る。
「やろうぜー」
「やろやろ」
そして携帯ゲーム。
ゲームの趣味も合う私たちは、ご飯が終わったら一緒にゲームをする。
ゲームだけじゃない。
映画を見たり、アニメを見たり、漫画を読んだり
外に出て遊ぶのも好きだけど、こうやって過ごす時間も大好き。
「いえぇぇい!あたしの勝ちや!」
「もう1回もう1回!」
「しかたがねぇなぁ~、琴子様もう一度お願いしますって言ったらやってやるよぉ!」
「ぐぐっ… コトコサマモウイチドオネガイシマス」
「何だよ、その棒読み。まぁ~いいよ~ん
じゃあもう一回」
「あぁ琴子!ズルするなって」
「ズルじゃありませーん。
ここは勝つか負けるか
弱肉強食の世界なんじゃ~!!!」
ちっともゲームの強くないハル。
大人のくせに子供みたいに悔しがるから
意外に負けず嫌いなところもある。そんな一面が発見出来たり
数か月一緒にいても見えていない一面は沢山ある。
これから先もずっと、あなたの知らない部分を見ていきたい。なんて口に出来たら…
でも出来ない。
絶対最後まで口には出来ない。
ハルは優しいから真剣に考えてくれて
そして困ってしまうんだろう。
もう、ハルを困らせたくない。