【完】ボクと風俗嬢と琴の音


とりあえず優弥と山岡さんに出張中琴音を預かってもらうという話はナシになった。
こんな状況だから、ペットホテルに預けるにしても大丈夫なのだろうか。


山岡さんに申し訳ない気持ちと、出張マジでどうしようという気持ちで
夜からの合コンに行く気力はすっかりと失われていた。


けれど優弥と山岡さんがわざわざ家まで来てくれて、やっぱり今日は行けないやと言う訳にもいかなくて………。


うちでお茶をしながら話をして、夕方になって家を出た。
家を出る間際まで、琴音は山岡さんを威嚇し続けた。



こいつって猫のくせに嫉妬するのか?!


きゃわいい…じゃなくて本当にうちの奴がスイマセン。


優弥が合コンの主催者に電話をしている時、山岡さんが近くに寄ってきた。




「琴音ちゃん、井上さんの事が大好きなんですね」


「山岡さん!本当にごめんなさい!
琴音は子猫の時から俺としか会った事がないから
人が怖いんだと思う…
だから山岡さんが嫌だとかそういう事なんかじゃないんです!
逆に預かってくれようとしてありがとうございます」



山岡さんにはとても申し訳ない事をしたと思っている。
こんなに可愛くて天使で
しかも猫が好きで預かってくれようとして
わざわざ家まで来てくれるなんて


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