【完】ボクと風俗嬢と琴の音
可愛い上に、性格がこんなに良いなんてっ!
そんな女の子がこの世にいる事に驚きだ。
「ふふ、でもいいなぁ…琴音ちゃん」
「え?」
「こんなに優しい飼い主さんがいて、あんなに綺麗なお家に住めて
それにコーヒーもすごく美味しかったです。
井上さんってイメージ通りですね!丁寧な生活をなさってて尊敬しちゃいます」
「そんな……」
頬を少し赤らめて笑う山岡さんを見ていたら、勘違いしてしまいそうになる。
まぁこんな可愛い子が俺に気があるなんて事はないけどね。
「井上さん、連絡先聞いてもいいですか?」
「は、はい!もちろん!」
「本当はいっつも聞こうかなって思って聞くタイミングを失ってしまっていて
今回珍しく飲み会に参加するって聞いて
チャンスだなーって思ってたら佐伯さんのお陰で家にまで行けてラッキみたいな」
笑いながら、舌をペロッと出す。
その仕草の可愛い事ときたら
そんな態度をされたら俺でも勘違いしてしまうよ。
連絡先を交換する時綺麗に整えられた山岡さんのピンク色の爪を見つめる。
指先まで綺麗なんて、完璧としかいいようがない。
顔を上げてバチっと目が合うと
「今度良かったらふたりで食事…」と山岡さんが言いかけて
「おーい!!」と電話を終えた優弥がこちらへ駆け寄ってきた。