【完】ボクと風俗嬢と琴の音

「こんにちは、山岡美麗です。
飲み会で1回会ってるんですけど、お話しをちゃんとするのは初めてですよね。
今日は誘ってくれてありがとうございます」


…なんて美しい。
日本語まで美しいなんて
カジュアルな格好をして、髪も後ろで1本に結んでるただのストレート髪なのに…
太陽の下で微笑む彼女が、あの合コンに来ていた時より綺麗だなんて…ずるいよ。
神様って不公平だよ。



「高橋琴子でぃす」



わたしはすっごく嫌な顔をしていたと思う。
性格悪いのはどっちだっつーくらい、嫌な顔をしていたと思う。


「うわぁ~話に聞いていた通り~可愛い~。
飲み会の時はあんまり覚えてなかったんですけど
可愛い~」


可愛いって
それ身長を見て言ってますよね?!
小さくて可愛い。小動物みたいな扱いかよ。


「琴子、なんつー顔してるんだよ。
ブスがますますブスになってるぞ?

それにしても美麗ちゃんよくも思ってもいない事を口に出来るね」


大輝が言ったら、山岡さんはぴくりと笑顔を動かした。



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