【完】ボクと風俗嬢と琴の音
「本当に思ってますけど~?
それに西城さんには感謝してほしいくらいですけど~?
わたしが誘わなきゃ、だーいすきな琴子ちゃんとお花見も出来なかったわけですし~?」
「ほんっと苦手な女だわー」
「わたしも、あなたのようなタイプの男性は好きではありません」
「はぁー?六本木で飲んでた時は
彼女はぁ~?とか連絡先教えてくださ~いってぶりっ子して俺へ近づいてきたくせに」
山岡さんはスニーカーで大輝の高そうな靴を思いっきり踏んづけた。
「いてぇ!」
「別にあなた自身が好きだとか勘違いしないでくださいね。
わたしが気になってたのは、あなたのステータスやお金のみですから。
それにこんなに性格のねじ曲がった人だって知ってたら最初から近づいていませんからぁー」
「クソ女」
「あァ?!」
意外や意外。
大輝が女の子にこんな態度を取るとは
それははたから見ればとても仲が良さそうで
と、言うか話を聞く限りふたりは港区関係で元々知り合いだったらしい。
業界人の飲み会に頻繁に顔を出していて、そこに大輝も来ていたって事だろうな。
大輝の親の会社はきっと政財界の繋がりが多そうだしさ。