【完】ボクと風俗嬢と琴の音
え?!
今、何言いかけた?!
それでさーと優弥が山岡さんに言葉を掛けて、彼女は何か言いたげにしていたけれど
優弥に対して笑顔で相槌を打っていた。
気のせいか。
合コン会場に着いたら、もう結構人が集まっていて
思わず「ゲェ」と口に出してしまいそうになった。
もっと小規模な物だと思っていた。
これじゃあ合コンというよりマジで社内のちょっとした飲み会だ。
時間が近づいて段々人が集まってきた頃には
10人を超える数になっていた。
知り合いは優弥と山岡さんと幹事の早瀬。
他の顔ぶれは知らない人ばかりだった。
「ん?」
女の子側の席を見ると
明らかに異質な雰囲気を放っているふたりの女の子がいた。
特にふたりのうちのひとり。
すっごく背が小さくて、小柄。 そして異様に派手。
うちの会社では絶対に見かけない人種で、俺が生きているうちに関わり合う事のないタイプの女の子。
それに優弥も気づいたようで、こっそりと俺へ耳打ちしてきた。
「何か女の子はうちの会社の子だけじゃないって山岡さんが言ってたわ。
明らかにあのふたりだよなぁ…。
背の高い方は派手で綺麗な感じだけど
小さい方は無いわー」
「すっげぇ派手な女の子だな…」