【完】ボクと風俗嬢と琴の音

「そうなの?」


「うん。同居を解消するまでには辞めると思う~
今新しい仕事探してるんだ。昼職とか、ぜんっぜん似合わねぇけど」


「それって、晴人に言った?」


「言ってないよ」


「なんで?!」


優弥くんはこちらへ身を乗り出して聞いてくる。
マジで、子犬。


「何でも…」


だってハルには関係ない事だし。


「あ、ハルに内緒にしててくださいね~
家賃払えんのか~?とか疑われるの嫌だから」


「あいつは、そういう奴じゃないと思うけど……」


「とにかく内緒にしててくださいね。
あ!見て、ユカリめっちゃうま~い!」




視線の先

ハルは殆ど羽根を受け取る事が出来ずに
ほぼユカリのソロプレイ。
ユカリの後ろ、ちょろちょろと動き回ってるだけ。

超ウケる。

ユカリ、確か中高ってバドやってたと言ってたような…。


その向かい側で
山岡さんと大輝が喧嘩していた。



「ちょっと!西城さんきちんと動いてくださいよッ!
下手かよッ」


「はァ?今のはぜぇっーーーたいアンタが返さなきゃいけねぇだろっ」


「違うねッ。今のは絶対に西城さんだし
これだからお坊ちゃまはぁ~
はぁ~」


「るせぇ、港区女子がよぉ?!」


「はぁ?今港区女子とか関係なくないですか?」


「じゃあ俺がお坊ちゃんなのも関係ねぇだろ!」


その様子に、優弥くんがブッと吹き出した。

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