【完】ボクと風俗嬢と琴の音

メロンソーダのLサイズはさすがにデカすぎだと思った。
けれど涙で水分を持っていたかれたせいか、酷く喉が渇いていた。
Lサイズにしておいて良かったぁ。
特にメロンソーダーが好きなわけじゃないんだけど、こういった場に来ると何故かメロンソーダーが特別に思えて注文をしたくなるものだ。
隣に座るハルはいつも通りアイスコーヒーを飲んでいた。




見に行きたいって言った映画。
きっと一緒にこういった休日を過ごすのは、最後になる。
思い出作り?の一環のつもりなのかもしれない。ハルにとっては

けれどわたしにとってそれはとても特別で、とても嬉しい事であった。きっと隣で鼻をすするハルは、知りもしないんだろう。


新人ながら実力派俳優と言われている加藤裕。
それが今回の映画の主人公。
脇を固めているのは、有名俳優さんたちばかりだ。
はっきり言って予告編を見た時は、大した期待もしていなかった。ただのラブロマンスだと思っていた。
けれどその映画は柔らかい雰囲気の中に凶器が潜まれている、サスペンス要素のあったラブストーリーだ。


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