【完】ボクと風俗嬢と琴の音
いやいやいやいや、マニアックなアニメを見てるから気持ち悪いって偏見だろ?!
しかしここまで貶されても愛想笑いしか出来ない自分は、マジで情けない男だと思う。
早瀬は酒が入ってるのも相まって、得意になって続けた。
「昔から身長ばかりデカいから目立ってはいたんだけどさー」
「ほんと!井上さんは背が大きいですよね!
会社にいても目を惹きますもん!」
「いやいや、ここまでデカすぎると邪魔っしょ~?!」
山岡さんは「あはは」と苦笑いをしてたけど
多少お酒の入った周りの女の子たちは「早瀬さん毒舌~」と楽しそうに笑っていた。
少し離れた場所で、優弥とユカリさんが話していて
少しハラハラした様子でこちらを伺う。
一生恨むからな!!
視線で優弥に訴えかけるも、調子に乗った早瀬は止まらない。
だからこいつは苦手なんだ。
そして、俺は何故にこいつにここまで恨まれているんだろう…。
「大学時代に井上にちょっと気のある女の子がいてさ~!
その子がご飯一緒に食べようって誘ったんだよ!!
俺その子と友達だから聞いたんだけど、こいつ牛丼屋に連れてったんだって~!
女の子ドン引きだって!!」