【完】ボクと風俗嬢と琴の音
3.琴子「朝の中に見える誠実さとは」




3.琴子「朝の中に見える誠実さとは」





何この展開。



ついていけない。



ゲロ吐いて、家まで連れてきてもらって
その家には天使(猫)がいて
ハルに風俗嬢暴露して
何故か泊っていきな、と言われた。




綺麗に整えられた部屋は、人の性格がよく現れている。
細やかなところまで片付けられている。
わたしといえば、一人暮らしをしていた家は足の踏み場がないほどぐちゃぐちゃ。
現在居候になっているユカリにも、少しは片付けろ!とどやされるほど。




だらしなさが部屋にでるってガチ。
自分で言うのもなんだけど。



1Kの部屋。
ベッドはなくて
ハルはクローゼットに几帳面にしまわれた布団を取り出して、シーツをきちんと整えている。




お言葉に甘える、と言うわけではなかった。
意外に強引なところがあるって知って、驚いてしまったくらいなのだから。
お風呂を借りてシャワーを浴びたら、丁寧に畳まれたティシャツとジャージがあった。



それを着て鏡に向かってひとり爆笑した。



「デカ!!!」



ティシャツはぶかぶか。そりゃ身長差があるから当たり前か。
ジャージの裾をまくり上げて、その姿を見たハルは慌てて「ごめんね!」と謝った。


なんにも悪くないのに。

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