【完】ボクと風俗嬢と琴の音
4.晴人「偶然の中に潜む必然の比率とは」




4.晴人「偶然の中に潜む必然の比率とは」





おい!


俺何言ってんだ?!


突然一緒に暮らしませんか!って…。それじゃあまるで告白じゃないか。


目の前の琴子は口をぽかんと開いて、アホ面のままこちらを見ていた。


ご飯を食べ終わった琴音が、彼女の背中の上に乗って寛いでいる。




「いや、あたし…彼氏とか作る気ないし」


「ちがっ!!」



俺の言葉足らずのせいなんだけど、何か誤解をしているようだ。




「そういう事じゃなくて…
一緒に暮らすというのは付き合うとか同棲とかではなくて…
同居というか、シャアハウスというか…
そういった男女の関係の一緒に暮らすわけではなくて」



滅茶苦茶な俺の説明に、琴子は更に怪訝な顔をした。




「実は俺…このアパートを追い出されそうなんだ…。
この物件ペット不可で、琴音を飼っているのを管理会社にバレちゃって。
それでここ数か月部屋探しをしていたわけなんだけど…中々良い物件に巡り合えなくて…。
それで…昨日琴子の事情を聞いて、それなら一緒に暮らしたら利害の一致というか
それに琴音は君に懐いてるようだし…
実は今度出張があってその時に琴音をどうしようか困り果てていて…

あぁ!俺何言ってるんだ!?」
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