エリートパイロットの独占欲は新妻限定
香澄と比べたら天と地ほどの差がある。どれほど背伸びしたって勝てやしない。
「由宇はかわいいよ。俺がどれだけ我慢していたか、これから教えるから」
智也が由宇を見下ろす。そのしっとりとした眼差しだけで由宇の心臓は限界。どれほどの熱情を注がれるのか想像もつかない。
絡められた指先に力を込められるのと同時に唇が落ちてきた。その力と裏腹に、優しいキスから愛を感じて胸の奥がきゅうっと縮まる。
パジャマの中に忍び込んだ智也の手が素肌に触れただけで、自分でも驚くくらい甘い吐息が漏れた。
焦らしているのか、それとも優しさなのか。ひとつずつボタンを外す動作がゆっくり思えてもどかしい。
そう感じるのはきっと、智也への想いがみるみるうちに大きく膨らんでいるからだろう。そのスピードに追いつけない。
首筋を伝って下りていった智也の唇が触れる場所から、甘い刺激がさざ波のように広がっていく。キスを落とされるたびに吐息が漏れ、背筋が弓なりになる。
彼から与えられる快楽をひとつも逃さないよう、由宇は必死に意識を繋ぎとめた。