エリートパイロットの独占欲は新妻限定
シャワーを浴び智也も水着に着替えて、ヴィラの庭に出た。気温は高いだろうが湿気が少なくカラッとしている。
大きなバレの下にはキングサイズのベッドはもちろん、ソファや冷蔵庫も完備。そこだけでも部屋として成り立つ造りだ。
「智也さん!」
プールサイドに座り足を水につけていた由宇は、智也に気づき手を振った。
青い芝生と白を基調としたプールとのコントラストの美しさはもちろん、幼さと色気が混在する由宇が眩しい。
「入らないのか?」
「智也さんを待ってたの」
待たなくてもいいのに、そんなところが由宇のかわいらしさをさらに花開かせるのだろう。
「お待たせ」
由宇の頭を撫で、最初にプールに飛び込んだ。水から顔を出して彼女に手を伸ばす。そこに自分の手を重ね、由宇は「ちょっと冷たいね」と笑いながら智也に続いてプールに入った。
智也の手から離れ、体をしならせてスーッと水面を移動していく。泳げないのでは?と勝手に抱いていた印象は見事に覆された。