エリートパイロットの独占欲は新妻限定
「ほかのやつらにかわいい由宇の素肌がさらされてムカついただけ。……ったく、俺も大人げないよな」
悔しそうに顔をしかめる智也の様子がかわいくてついクスッと笑うと、さらに決まりが悪そうに鼻の下をこすった。
「それに由宇は、こんなふうに露出しなくても十分綺麗なんだから」
「そんなことないっ」
首を思いきり横に振る。
「私なんてまだまだ子どもで。だから香澄さんみたいになりたいって思って」
「由宇は由宇。俺はこのままがいい」
「……ほんとに?」
「由宇の寝顔も起き抜けの姿も、ご飯を食べているときの由宇も、どの瞬間も俺がドキドキさせられてるのを知らないだろ」
決して整っているとはいえない瞬間の自分まで智也にそう感じてもらえているなんて、奇跡じゃないだろうか。そのときの自分を思い浮かべるとやけに恥ずかしい。
「だから由宇、もっと自信をもって俺のそばにいて。俺には由宇以外には考えられないから」