仲直りは甘いもの
スポンジの上部にシロップを塗り、生クリームで全体をデコレーションする。最後にイチゴを飾って完成!!

「できた〜!!」

久しぶりに料理にやりがいを感じた。だって最近は達也くんが食べないから、作る気にもなれなかったんだよね。

「よし、冷蔵庫に入れて〜……」

私はドキドキしながらスマホを取り出す。達也くんにラインをするんだ。数日ぶりのライン。

「家に帰って来てくれる?」

そう送ると、すぐに既読がついた。どんな返信が返ってくるのか、ドキドキする。

「わかった。すぐに帰る」

達也くんがそう送ってくれたことに、嬉しくて飛び跳ねてしまいそうだった。ショートケーキを一緒に食べて、謝ろう。不思議なことに、ちっとも怖くない。

ガチャリとドアが開く音がした。そして、「未春(みはる)?ただいま」と久しぶりに聞く達也くんの声。

「おかえりなさい!」

私は嬉しくて、玄関にお出迎えする。こうして目を見るのも久しぶりで、何だか照れちゃうな……。
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